二度と太らない!!第一部「人はなぜ太ってしまうのか」

 

第一部「人はなぜ太ってしまうのか」

 

母親が太っているとペットまで太ってしまう。


今回は脂肪についてのお話です。皆さんは親が太っていると、その子どもも太っているのは当たり前、遺伝でしょ!と思っていませんか?

しかし日本肥満学会では肥満の要因を遺伝3割、生活習慣7割としています。(肥満以外にも遺伝の影響は平均して3割程度だそうです。)

何万人というデータを集めたアメリカの研究では、父親がやせていて母親が太っている場合、子ども二人とも太る確率は75%。逆に父親が太っていて母親が瘦せている場合、子ども二人ともスリムである確率も75%でした。

お母さんがスリムだと、食事や運動管理をして子どもの肥満を予防する。しかし、お母さんが太っていると、自分を基準にして子どもの食事や家族の食事も多めになってしまったり、高脂肪食になる。だから母親が太っていると家族全員、ペットまでも太る。肥満は遺伝の影響も受けるが、やはり生活習慣だという事です。

 

 

 

脂肪細胞が増殖する時期は人生で3回


私たちの持っている脂肪細胞の数は決まっています。それが増えていくタイミングが3回あります。胎児期・乳児期・思春期です。

 

 

第一期はまだお腹の中にいる胎児のとき。母親が必要以上に食事をとることで、胎児の脂肪細胞も必要以上に増えます。

第二期は1~2歳の乳児期。ミルクを与えすぎる事で脂肪細胞は増えていきます。

第三期は思春期。性ホルモンの分泌が盛んになり体の変化が起こりやすいこの時期におやつを食べすぎていたりすると脂肪細胞が増えていきます。

それ以降はどんなに運動しようが、ダイエットしようが基本的に脂肪細胞の数は変わりません。変わるのは脂肪細胞の中の油の量だけ。

脂肪細胞のサイズが大きくなりすぎると肥大化脂肪細胞となり脂肪細胞本来の働きである満腹ホルモンのレプチ

 

ンなどを分泌できなくなります。

脂肪細胞の数を減らすには、運動や食事で脂肪細胞の中の油を空っぽにしたらその状態を最低でも2週間は維持しなければ脂肪細胞は消滅しません。

 

脂肪は日常の積み重ね


脂肪を増やすも減らすも、毎日の積み重ね。

例えば、毎朝のコーヒーに砂糖を一杯(5g=20kcal)入れたとします。他の食事や運動は変えない場合、1年で1kg太りました。

なぜなら 20kcal × 365日 = 7300kcal になります。脂肪は1キロ7200kcal。ちょうど一年で1kg、10年続けばプラス10キロ!

朝のコーヒーに砂糖を一杯入れただけでこういう事が起こ得る。

 

 

脂肪を増やすも減らすも、毎日の積み重ね。(大事なので2度言います。)

だから短期決戦の糖質制限や間違ったファスティングで1週間に2キロも3キロも体重を減らすと死亡リスクが上がります。

糖質制限などで1週間で体重が2kg落ちたという話をよく聞きますが、これは2kgの脂肪が落ちたのではなく、ほとんどが筋肉内糖質にくっついている水分が減っただけ。

2kg=500ccのペットボトル4本分。もしそれだけの脂肪が減っていれば体の見た目は明らかに変わっているはず、しかし体にはさほど変化がない。

水分が減っただけで、脂肪が減ったと勘違いしているだけです。

さらに、低糖質の食事を長年続けていると、死亡リスクが上げることがわかっています。

脳や栄養を吸収する小腸、その栄養を運ぶ赤血球などは糖質(ブドウ糖)しかエネルギー源にできません。

低糖質が続くことで、体の中の残り少ない糖質は脳に回されるため筋肉は脂肪を使おうとします。脱水状態で血液中に大量の脂肪酸が入ってくるので血液はドロドロになり、脳や心臓血管系の病気のリスクが高くなります。

 

肥満になるか否かは遺伝ではなく日々の積み重ね。

毎日の単純な生活の過ごし方で変わるという事です。

 

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